【ひとり旅インタビュー】就農に向けた勉強のために「農旅」へ〜農家さんのお手伝いの旅〜

ひとり旅が好きな人にひとり旅のお話をしてもらうインタビュー記事
ひとり旅のリアルなお話を聞いて、ひとり旅の良さを感じてもらえたら嬉しいです!

ひとり旅だからこその楽しみ方を伝える「ひとり旅空港」。
今回は日本全国の農家さんのお手伝いの旅(農旅)をしているひろちゃんにお話を聞きました。

ひとり旅で始めた農旅が、会社を辞めて1年間の旅に出るまでに。
彼がどうして会社を辞めて日本全国の農旅を始めたのか紐解いていきます。

ひろちゃん
東京都出身。大学は農学部に進学し、卒業後は農業機械メーカーに就職。
就職を機に東京から愛媛に移住。
会社員を4年半経験した後、退職をして長年の目標であった就農に向けて全国各地の農家を巡る旅へと出発。
みかんが好きで柑橘ソムリエの資格を保有している。

目次

旅先で農作業を体験しながら、その土地の文化や暮らしに触れる「農旅」

ー「農旅」という言葉を初めて聞きました。どんな旅ですか?

実は農旅とは、私が勝手に作った言葉です笑
農業×旅のことで、「旅先で農作業を体験しながら、その土地の文化や暮らしに触れる旅」のことを呼んでいます。

将来的に就農を目指しており、そのためにいろいろな農家さんを回って勉強するために農旅を始めました。

そのため、農業体験とは一味違うのがポイント。
しっかりと「働く」ことを大事にしています。
朝早くから晩まで、農家さんと同じ時間帯でお手伝いさせていただいています。

農旅で訪れたトマト農家さんでお手伝い

ーどうして農業に興味を持ったのか教えてください

進路を考えていた中学生の頃、テレビや本で目にする農業の問題が気になっていたんです。
「食料自給率の低さ」「農家の高齢化」「後継者不足」「耕作放棄地の増加による獣害被害」「食料廃棄」など、挙げれば数えきれないくらいの課題ばかり。

農業は大事な産業のはずなのに、多くの問題を抱え、解決策も見つかっていないのはなぜだろう。
農業は素晴らしい産業なのに、その魅力が伝わっていないことが非常にもったいないと。
それなら、私が勉強して解決しようと思ったんです。

ー自分で解決しようと決める行動力がすごいです!これが農旅につながるのですね

そうなんです!
学生時代は農業に関心のある学生が集まる学生団体に所属していました。
そこで繋がりのある農家さんをメンバー何人かでまわり、農業体験や農業インターンをしました。
先進的な農業経営を実践する農業者、農業関連企業の方の話を聞き、とても勉強になったんですよね。

農業インターンで訪れた里芋農家さんでの作業

ただ、社会人になると移住したこともあって、周りに農業に興味のある人が少なくなったんです。
仕事も農業機械メーカーに就職しましたが、農業というより機械の設計がメインでした。
そのため、農業から段々離れていってしまうことに寂しさを感じていました。

そんな時、WWOOFという農場主(ホスト)の仕事を手伝う代わりに、「食事・宿泊場所」「知識・経験」を提供してもらうボランティアシステムを見つけ、香川県のオリーブ農家を訪れたんです。
ここには大きな宿舎もあり、地元の人から私のような外部の人、海外の人までいろいろな人が来ていました。

私が訪れたのは、11月のオリーブの収穫期。
夜には料理を作りあって畑の隣で収穫祭をしました。
野外でみんなでご飯を食べるのはパーティー感があって楽しかったものの、薄着で外に出てしまったのでだんだんと寒くなってきたんですよね。
そんな私の様子を察してか、農家さんは私に服を貸してくれたんです。
数日いただけなのに、農家さんのあったかさを感じた瞬間でした。

みんなと1日の生活を一緒に過ごすことができ、農業しながら人とつながることができるのがとても楽しかったんですね。
そして、農家さんのあったかさを感じることができたのが、とても嬉しかったんです。

この経験があり、もっと他の農家さんをみるために、農旅をしようと決意しました。

WWOOFで訪れたオリーブ農家さんで収穫

農旅は農作業をすることだけが魅力ではない

ー農旅の魅力をぜひ教えてください

まずは、その地域ならではの農業体験ができること。

各地域で特色ある農作物を生産しているのが日本の農業の特徴です。
青森県でりんご収穫のお手伝いをしていた時は、休憩時間に収穫したばかりの新鮮なりんごを食べさせてくれました。
畑で食べる採れたてのりんごはフレッシュで絶品ですよ。

休憩時間にいただいたりんご

次に、農家さんや地域の方とコミュニケーションが取れること。
農旅ではお世話になる農家さんや周辺の地域の方と、農作業中や仕事後にお話する時間がたくさんあります。

農業しながらだと不思議と開放的な気持ちで話ができるんですよね。
だから、はじめましての人ともすぐに仲良くなれ、農旅を通じてたくさんの友人ができました。

農旅で訪れたぶどう農家さんと

最後に、その地域ならではの暮らしや文化を体験できること。
宿泊先は農家さんが運営するゲストハウスなど、普段の旅行にはあまり選択しない宿泊施設が多いです。
また、ご飯も地元の飲食店に行ったり農家さんと一緒に食べたりと、地元の生活に近い体験です。
そのため、普段の旅行では気付けない、その土地のリアルに触れることができるのも魅力ですね。

地元の方とみんなで夕食

会社を辞めて日本全国の農旅へ

ー農旅を通して、自分の中で変わったことはありますか?

元々農業が好きで、農業に関わる仕事をしたいと思っていました。
けれど、少し夢みたいなところがあったのが本音。

ただ、農旅を通して、様々な農家さんに出会い、話を聞き、一緒に仕事をするなかで、「やっぱり農業してみたいな」という気持ちが芽生え、決意できたんです。

そして、もっと他の農家さんにも会ってみたいと強く思うようになりました。
自分が農業をするためには、今のうちにもっと勉強がしたい。
そんな思いで、会社を辞めて1年間、農旅に出ることにしました。

ーすごい行動力…!今後の目標はありますか?

農旅を終える1年後、農家として生計を立てることです。
そのために、この1年間はさまざまな農家さんを回り、経験を積むこと、人とのつながりをつくることを大事にしたいと思っています。

あとは、「農旅」という言葉を広めたいですね。
日本ではあまりメジャーな言葉ではないのですが、世界では農家で働きながら旅をしている人はたくさんいるんですよ。
自分が見てきたなかでは、ワーキングホリデーと同じくらいメジャーな旅のスタイルだと思います。

まずはSNSで農旅の活動と農業の魅力について、発信していき、農業への根強いマイナスイメージを払拭していきたいと思います。
そして、農旅の第一人者になりたいですね。

インタビューを終えて

農業の魅力を熱く語ってくれた、ひろちゃん。
自分のやりたいことに向かっていく姿勢はとっても素敵だなと思いました。

そして、自分のやりたいことにまっすぐになれるのがひとり旅だと思うんです。
ぜひみなさんも、自分の「農旅」に変わる「〇〇旅」を作ってみてはいかがでしょうか。
ひろちゃんの農旅の様子はSNSで更新中ですので、ぜひ興味のある方はチェックしてください!

また、ひとり旅空港はひろちゃんの農旅をサポートすることになりました!
例えば、ひろちゃんからいただいた希望に合う宿の紹介をさせていただきました!

ひろちゃんのようにひとり旅のサポートをしてほしいというご要望がありましたら、いつでもご連絡ください!

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この記事を書いた人

大学生の時に初のひとり旅で日本一周した際に、現地の人との交流が面白く、ひとり旅にハマる。

それ以降、旅しながら授業を受けたり、マレー半島縦断したりと学生時代は年間100泊旅をしてきた。

社会人になってからも、土日に旅をすることも多い。

ひとり旅の好きなところは、色々な出会いがあることと、自由で選択肢が多いところ。(旅行中はかなり気分屋なので)

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